≪方位針(業界ではと言います)≫

『方位コンパス』

OKSではコンパスの方位を示す針を新しくデザインしました、これは虫と言われています。学校では単に磁針とも言っているようです
材質は炭素鋼(S45C)ですが磁力の強いものはSKリボン材を使います、材がが調質されていて
堅い為抜型は高速度鋼(バイト材)を使わないとならないので型代は大変高くなります。(時計の針は真鍮製で構わないので大変にデリケートな形ちが作れますがコンパスの針はそうはいきません)
オイル入りに使うものでは特別に磁石鋼が必要なものもあります、又安物のオイル入りは時間
が立つと磁力が弱くなり使い物にならなくなるので(リボン材を使わないのでそうなります)、OKSの石頭入りを使っている国産品(YCM製を選ぶことが肝要です。

◎ドライコンパスの場合真鍮メッキケースを使う場合はニッケルメッキが鉄分を含んでいるので
最小限の厚さで施行しないとなりませんしたがって光沢を出すのは難しくケースの傷を隠すほどの
厚付はできません、安物はニッケルを厚くつけて光沢を出します、しかし虫が影響されるのでサイズを
小型にして狂うのを防いでいます、ケースに接近する長い虫を使うことはできません、OKSのコンパスは
出来る限りダイヤルの刻みの上まで針先が届くような虫を使っています、磁力の強さはリボン材が限度です、強すぎても良いものにはなりません。

◎真鍮ケースは蝶番を作ったりするのが難しくメッキの問題もあるので外国製はありませんが、国内で安物を作っています、蝶番などは接着材のお粗末なものです、虫も小さくごまかし仕事です、中国製などのオイル入りが100円ショップに並ぶ前は300円台でスーパーなどで盛んに並べられていました。良いものはOKSの石頭入りで800円はします。
オイル入りは磁力が抜けてくる代物ですが、安いので買ってしまいます。
磁石などは簡単に作れるのだと思っているので仕入れる担当者は何もわからず仕入れてならべているのです、品質についての知識はほとんどないでしょう無理もありませんが。
◎ドライコンパスはストッパーがつくので、オイル入りより高度な利用ができます、オイル入りはすぐに方位が決まるのが優れています、それだけのものです、ドライコンパスでもクイックタイプのコンパスもできます
それはロングホール石頭を使うとできます、OKSでは薄型コンパスを作る時に使おうと思っていますが
まだ実現はしていません試作品はできていますが、厚さが5mmともなると環玉をどうつけるかとかケースを新しく作らないとならないなど解決することが多くて、完成しないでいます。

『OKSの考えた方位針』

左は#950タイプ石頭を付けた虫 菱剣に金の焼き付け塗装の最高級品です。北を指す夜光塗料は、長残光蓄光塗料ですOKSだけが採用しています。
右は#666石頭を付けた菱剣で赤の焼き付け塗装が施されています。赤の部分が細いのは細剣虫です。

画像にタッチすれば方位コンパスに行けます

細心虫と呼んでいます

35ミリ用剣突き虫です

55mm八角コンパス用虫です、四葉のクローバーの縁起虫です

赤が塗られているのが北を指す方ですバランスは南北で同じになってしまい錘の調整に1個ずつ初めにバランスを見ますそれから赤を塗反対側の裏に夜行塗料を塗ります、着磁してから夜光をはがしたりして、バランスを取ります、針先は細いほどかっこがよいのですが後々手間がかかります。

虫は細くなるほどメッキ付が難しくなります細かい網では回転しながらニッケルをつけるときに先端が網に刺さってしまいメッキ不良が多くなってしまうからです、軽くなるし全体を見たときに精密な感じが出て高級感を出せます。網でない細かい巣のようなドラムを持っているメッキやしか処理できません、これは35ミリの蓋付きコンパス用の針にも言えることです。

石頭を虫に取り付けたところメッキは剥離してはなりませんへぼメッキは剥離します

35Φと60Φ用の虫です三角頭と呼ぶ真鍮製の受けです、針が立ち針から転げ落ちないように袴部分があります。

袴部分の画像

着磁してバランスの取れた菱剣

ロング袴の石頭
袴の部分を短くすると
薄型コンパスや両面コンパスができます

ページトップに戻る

≪超薄型コンパスの試作品≫

問題点として@ 環玉をどうするか Aケースを新規に発注しなくてはならない、最低でも1000個は頼まねばならない、B最低厚さを5mmにするか6mmにするか悩むところ。いずれにしても先立つものが入りますので。

ポケットコンパス45Φ型超薄型コンパス、ケース底からガラス面までが5mmのサンプルです、6ミリにしたほうが無理がない。

このコンパスはクイックタイプですぐに方位が止まります、しかしストッパーが付かないのが残念です。通常のコンパスにロング袴石頭を付ければクイックタイプですぐ方位が決まりストッパーが付くコンパスができます。ちょっと仕掛けが入ります。